釈迦は弟子である無尽意菩薩を前に語りはじめました、「善男子よ!」(左写真)と、そして集まった全ての人達に向かい呼びかけたのです。
「この世において、幾千万億という人間がどのような苦しみの中にあっても、観世音菩薩の名を聞き、その名を称えるならば彼らはすべてその苦しみから解放されるであろう」
ここに初めて偉大な仏観音菩薩が明らかにされたのです。
ざわめきとともに歓声が上がりました、初期の仏教は個人の悟りを目的にその力が注がれていました、それが今人々の救済へと大きく進み始めたのです。
苦しみは、縺(もつれ)た糸のような、泥沼を歩くような様々な要素が絡みあい生まれるものです、その「事実を見極め、救いの手立てを組み立て、瞬時に手を差し伸べてくれる仏」これが観音菩薩であり音声を観(み)て救ってくださる心であると言うのです。
どんなに苦しい時でも、つらい時でも自分を投げ出すことなく、誠意を持って事に当たり、人を認め合う心、信じる心を持っていれば必ず真実が見えてきます、その教えを信じて疑わぬ心で観音菩薩の名を称えれば、救われた自分が、今度は自分が観音菩薩に成っている事に気がつくはずです、それが観音菩薩の真の願いです。 |