第十七回-長者、居士、宰官、婆羅門の婦女身を説く

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まさに長者居士宰官婆羅門婦女の身をもって得度すべきものには、すなわち婦女じて、ためにき。

現代語訳
長者、居士、役人、婆羅門の婦女の姿を見ることによって救われるものには、ただちにその婦女の身を現わして、その人びとのために法を説き。

婦女とは婦人である。前回(第十六回)でそれまでの神仏のほか国王、や長者、、役人など男性の姿を現わし人々を教化していた観音菩薩は、比丘尼(尼僧)優婆夷(女性の信者)すなわち女性にも、その姿を変えて人々を導かれた。

今度は婦人としてのお姿で現れました。  ここに仏教の基本的区別と順位が示されたのである。
その区別は前回で述べた四衆すなわち比丘(男性の修行者)比丘尼(女性の修行者)優婆塞(男性の信者)優婆夷(女性の信者)である。

男性と女性、出家者とそれを支える信者とに区別そして、それぞれの立場のなかで互いの役割と経験により順位がつけられた。 これらは差別では無く、仏法の世界においては一切が平等であり、修行で得た個々の力量を互いが認め合い尊敬される中で生まれたものである。

女性は人間社会に欠くことのできない位置を占めており前回の白衣觀音が后、母と称されたと同様、ここに言う婦女身に配される「馬郎婦觀音」は妻や娘の果たす女人の道を指す。






写真1婦女身


写真1





一口豆知識  〜 馬郎婦觀音   〜 

 


「馬郎婦觀音(めろうふかんのん)」
三十三觀音の一



中国の伝説より生じた觀音。

馬氏の妻に応現した観音の意。 無信心な若者を教化するため、美しい魚商の女に身を変えた觀音は求婚する若者たちに対し、結婚の条件として『観音経』、『金剛般若経』、さらに『法華経』全巻の読誦を課した。

ついに馬青年に嫁ぐことになったが、結婚式に臨んで急死して見せ、なきがらを残して去ってゆく(『法華経顕応録』巻下)。と伝えられている。


写真2





 
 

〜 〜浄土衆歳時記〜 〜


この頃は立夏も過ぎ程なく小満(五月二十一日頃)をむかえる。
二十四節気の一つで、暦の上では初夏。旧暦では四月に当たります。

小満とは、ようやく暑くなって植物が実を結ぶようになり、万物が次第に満ちてゆくという意味からいわれるものです。

この月十四日は奈良県当麻町の当麻寺で二十五菩薩練供養が行われます。  当麻曼荼羅は『古今著聞集』によれば中将姫が七歳のおり、継母のねたみから命をねらわれ、のち当麻寺に籠り出家して、弥陀、觀音の助けを借りて蓮糸を染めて曼荼羅を織り上げ、大往生をとげられたとされています。

その中将姫を西方極楽浄土から向かえにくる様子を会式にしたのがこの法会とされています。
この様子が描かれた『国宝 当麻曼荼羅縁起絵巻』が浄土宗大本山鎌倉光明寺に所蔵されてます。
光明寺ではこの時期、秋葉三尺坊大祭が行われる。 これは防災、鎮護を願う法要で、第三十三世伝観上人が、カラス天狗となったという故事にならい、天狗行列にしておこなわれます

(写真3 詳しくはmunekata.web.fc2.com内サイクリング96−103をご覧ください)。




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