教材の説明でも話しましたがこの「絵入り観音経」の正式名称は、『妙法蓮華経観世音菩薩普門品』
( みょうほうれんげきょうかんぜおんぼさつふもんぼん ) といいます。

本来独立した経典でしたが、現在、「正法華経」第二十三(光世音普門品―286年竺法護訳)(写真1)、「妙法蓮華経」第二十五(観世音菩薩普門品―406年鳩摩羅什訳)(写真2)、「添品妙法蓮華経」第二十四(観世音普門品―601年闍那崛多。達磨笈多訳)に法華経の一部として伝わっています。

その他観音菩薩に関するお経は、般若心経(はんにゃしんきょう)、観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)3、などがあります。
観音経が観音菩薩の現世利益を説くのに対し般若心経(訳、玄奘三蔵)は仏教の教えの一つ「空」の思想的教えを説くものですが「観音菩薩」を学問的に勉強されたい方は一読をお薦めいたします。
正法華経
写真1

妙法蓮華経
写真2

 

観無量寿経では極楽浄土を見るための十六種の修法の一つ第十観音観にそのお姿、形、功徳が説かれています、又、この他に十句四十二文字から成る延命十句観音経(えんめいじっくかんのんきょう)が在ります。


経典によりその呼び名が異なるのは漢訳者の違いによるもので鳩摩羅什(くまらじゅう、344〜413中国後秦代)が観世音菩薩、玄奘(げんじょう、602〜664中国唐代)が観自在菩薩と訳しています。





参考資料(写真1、写真2)観音経事典ー柏書房発行

一口豆知識 〜三蔵法師〜 

  皆さんお馴染みの三蔵法師とはこの項でお話し致しました「鳩摩羅什」「玄奘」などがそれで、仏教の一切の教義「経蔵、律蔵、論蔵」を修得された高僧を指します。

三蔵法師
写真3

一般的には中国 唐の時代の玄奘を三蔵法師と呼び、求道のため中国からインド(当時は天竺―テンジク)への旅を物語るものです。近年埼玉県の東武ワールドに孫と行った折この三蔵法師(写真3)とお会いしてまいりました、いまだに求道の旅を続けておられるお姿に、誠にありがたく涙する思いでした。

〜 〜余慶の扉〜 〜

観音経やその他の経典に、観音菩薩の名前を聞くだけでご利益、功徳が有るといわれてます、又仏のみ名を称えるだけでもご利益があるとされています。
釈迦は出家して六年間の苦行をして悟りを得た、三蔵法師は十七年間(内、インドで五年)の旅をして経典を持ち帰る、浄土宗も開祖法然上人は凡そ三十年のご修行の後、開宗された、皆血を吐くようなご苦労をなされて仏法を悟り私達に教え広めて下されたのです。
その故にこそ仏のみ名を聞くだけで、称えるだけで、私達をお救い下さる仏が現れ出でたのです。

経文に「仏法に出会うことは百千万劫(計り知れないほどの長い時間)を経ても会うことは難しい」と教えています。 同じように私達人の命も又自分だけのものでなく人類の出現、いやそれ以前の様々な命の営みから生まれたものです。この地球が宇宙に誕生して以来どれほどの長い時間百千万劫を経て今自分の命がここにあります、そして巡り会えた仏法です、誠に尊い命であり仏法です。

珍文、漢文で分りずらいお経かもしれませんが、せめてお念仏、観音様のみ名をお称えしたいものです。




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