七夕様
   
八丈島の中でも三根地区だけで行われている行事です。八月七日早朝四時頃から墓地に写真に あるような七夕飾りが運びこまれます。因みに七月七日の七夕では子供のいる家庭でも家での飾り はしません。この地区では前年のお盆からの新亡者でその年のお盆までに忌明けの済んだ家だけ が七夕飾りをし、しかも墓地でそれをおこないます。飾りつけた後お参りに来られた親戚、知人らに 御供養の菓子やジュースなどをくばります。
 


 
この七夕さまには島の民話に、この様な話が伝わっています
 
昔むかし、仲のよい夫婦がいたそうです。ある天気の良い七月七日(旧暦)、亭主は牛を引いて山へ草取りに出かけました。
嫁は織物(黄八丈)をしていたので、後で弁当をとどけるよ、と亭主に言いましたが機織に夢中になり、お昼時が過ぎてしまいました。
慌てて有り合わせの物を弁当箱に入れて山に行ったのですが、のども渇いていたのでしょうか、側の瓜畑の瓜をもいで食べようとしました。
事主が二人分に割って食べようとしたところ、そのむしり目から水が沢山出てきて二人を流しました。
一人を西へ一人を東へと押し流し、とうとう天まで流れ着き天の川となりました。
二人は流されながらも七月七日に会おうね、会おうねといって流され、二人も又天に流れ着き、嫁は丹後を織るので織姫さま、亭主は牛追いさまといって彦星になったそうです。その夫婦を哀れんで村の人たちが七月七日に七夕さまといって、それぞれの墓で先祖の供養と一緒に二人の供養もするようになったそうです。

 

この話は三根在住の奥山熊雄氏から直に聞いてみて下さい。
うんうんなるほど・‥と思わずその世界にひきずりこまれる話し振り。
島の語りぺとして最高の方です、また八丈太鼓の名人です。