京都 北野天満宮蔵 北野縁起より 阿鼻地獄部分

 
阿鼻地獄は無間地獄ともいわれ、大焦熱地獄の下、地獄の最低の場所である。
殺生、盗み、邪淫、飲酒,妄語の五戒と、邪見を抱き、清らかな戒を守っている尼僧を汚し、五逆の罪(母を殺す、父を殺す、聖者を殺す、仏の身体を傷つけて出血させる、教団の和合一致を破壊し,分裂させる)を犯し、信者の施しによってむなしく過ごしていた者が堕ちる地獄である。
これまでの七大地獄のすべての苦しみをあわせても、阿鼻地獄の苦しみは、その千倍にもあたる。この阿鼻地獄の苦悩を聞いたならば、すべてみな恐ろしさに堪えられず、聞いただけで死んでしまうことになろう。
このようなわけで、この地獄について千分の一も解き明かしてはいない。というのは、とてもすべてを説きつくすことも、聞く事も,例える事もできないほどであるからである。


[解説に使用した参考書]
--だれにでもわかる地獄のおはなし--  佐藤俊明著  維摩出版
--こころを読む往生要集--  石上善應著  NHKサービスセンター発行