京都 北野天満宮蔵 北野縁起より 大叫喚地獄部分

 
第四の地獄は叫喚地獄で、衆合地獄の下に位置している。
殺生、盗み、邪淫と飲酒の罪を加えた者が堕ちる地獄。
罪人は熱した大地を走らされたり、熱した鍋の中でひっくり返らされたり、熱した釜の中で煮られたりもする。さらに口中にどろどろにたぎった銅を流し込まれ、五臓などの内臓が焼けただれ、肛門から垂れ流す。
酒は百薬の長であると同時に、とかく理性を失わせがちである。適度に飲むことができずに、酒がもとで他人を傷つけ、殺してしまうこともある。酒に飲まれてはならないと自戒しているのではあるけれども、つい飲んで、人が変わったようになることもある。
酒におぼれて生活を乱し、職を失い、アルコール中毒となると、まさに酒地獄。
この叫喚地獄はけっして死後の世界とはいえないのである。


[解説に使用した参考書]
--だれにでもわかる地獄のおはなし--  佐藤俊明著  維摩出版
--こころを読む往生要集--  石上善應著  NHKサービスセンター発行