京都 北野天満宮蔵 北野縁起より 衆合地獄部分

 
黒縄地獄の下で、殺生、盗み、邪淫、今日の言葉で言えば不倫を犯した者の堕ちる地獄。
沢山の鉄の山がたがいに向かい合って林立している。
そこへ、牛頭、馬頭という牛や馬の頭の形をした獄卒たちが、責め道具や鞭を手にしながら、罪人を追い込む。
すると、山が迫ってきて、罪人は押しつぶされたように身体は砕け、血が地面に流れ出して溢れていく。
また、鉄の山が空から落ちてきて、人間を粉砕し、まるで砂粒のように粉々にしてしまう。
また人間を石の上に置き、上から岩で押しつぶしたり、鉄の臼に入れ鉄の杵でつき砕く。
また熱した鉄でできた獅子や虎や狼そして鷲などのありとあらゆる獣や鳥が先を争って人間を喰いちらすのである。
多くの苦しみが集合して身に迫り、身を損なうので衆合地獄と名付けられている。


[解説に使用した参考書]
--だれにでもわかる地獄のおはなし--  佐藤俊明著  維摩出版
--こころを読む往生要集--  石上善應著  NHKサービスセンター発行